また翻訳業に追われてしまった。気づけばもう2月。
ベルリンに戻ってきてからというもの翻訳に明け暮れ、本業そっちのけ。というか、翻訳に本業の座を取られつつある私の研究業。
でも食べていかなきゃならないし。研究・執筆だけで飯を食おうなんて10年早い。貧乏研究生の心細いフトコロ状況を支えてくれる職があるだけ幸せに思おう。
翻訳するのは大方ドイツ語→日本語。プロっぽく翻訳メモリを使いこなしてばんばん翻訳できればいいけれど、今のところ翻訳してもデータベースに蓄積されることもなく、依然訳したはずの同じ単語に再三悩まされている。
それにしても、これだけ科学が発達したのにも関わらず、まだ翻訳者とか通訳者とかに代わるモノが出現していないのは、それで食べている者にとって有難いことだ。
性能のいい翻訳ソフトも最近は結構出ているようだけど、翻訳者の仕事を脅かすところまではきていないようだし。しめしめ。
やっぱり言葉というのは生き物で、時代によってもテーマによっても使い方使われ方が違うし、変化に富んでいる。役所文書にファッション雑誌、児童図書に研究論文。分野ごとの微妙なようで確実に違う言葉のニュアンスを選択して翻訳できる能力は、人間がまだコンピューターに対抗できる数少ない能力のうちの一つなのだ。
とかなんとか言っちゃって、その言葉の選択にはコンピューターの助けが必須なんだよね~。
文明の力様様だったりする。
最強の武器はインターネット。専門的な用語もググれば何かと出てくる。たいていの場合は図書館要らず。インターネットがない時代に翻訳をしていた人々には、本当に頭が下がる。
でも最大の悩みはいかに「良い文章」に翻訳できるか。
何が良い翻訳かっていう問題もあるけど、多くの翻訳家は、どこまで原文に即し、且つ分野に即した自然な日本語を作り出せるか追求している。それって結構果てしない作業ですよ、実際。あとはプロ意識の問題で、どこで妥協するか、しないかはその人次第。
こだわるととことんこだわってしまう傾向の私も、最近は、この給料ならここまでだ!と給料で妥協点を定めるようにしている。(おいおい・・・コンピューターの方がやっぱましなんじゃぁ・・・。)
翻訳していると、自分じゃ絶対読まないようなテーマや分野でも読まざる得ない。中にはあまりにもつまらなくて、やる気がなくなる事もある。きっと一生使わないような雑学が知らずと増えていくのかもしれない。それがいいことか悪いことかはさておき、翻訳業には最高に素晴らしい点が一つある。
それは☆仕事場がボーダーレスなこと!インターネットさえあれば。
翻訳会社によっては、それがかなわないこともしばしある。幸い私が所属するところは日本にいようがドイツにいようが仕事が出来る。要は締め切りまでに間に合えばいいのだ。副業だってOK~。
論文の調査で去年の半分は日本にいた私でも、この翻訳業のお陰で仕事を続けながら日本滞在ができた。徹夜もざらじゃないこのお仕事でも、副業OK+ボーダーレスという、なかなか無い自分ぴったりの条件は他に代えがたい。(万が一高額の奨学金がもらえるようになる以外は・・・。)
当分本業さながら翻訳業も続けていくことになりそうだ。
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7 Kommentare:
翻訳って奥が深いよね〜。深いんだけど、軽視されがちな職業&仕事なんだよ、残念ながら。肉体労働(目&肩&腰&手の4重苦)だし、ペイは悪いし、達成感あまりないし…。
と思わず愚痴ってしまいましたが、確かに勤務場所を選ばない気楽さはあります。昼間にカフェに行って仕事したりできるのも、翻訳業ならではだよね。
翻訳メモリはお手軽なシェアウェアもあるから使ってみたら?WordFast(http://www.wordfast.net/index.php?lang=ja01)とかね。お試しあれ。
ねずみXさんへ
へー早速試してみるよ。ありがとー!
探してはいたんだけど、どれがいいのかもわからなかったし、助かるよー。
お互い地道な翻訳業がんばりましょ~。
おひさしぶりです・・・。
翻訳、本当に奥が深い仕事の割にはペイが悪いと思います。
でも私も子供が小さかった頃など、徹夜でもなんでも自分の好きな時間にできるすばらしい副業だと思ったものです。
ある意味クリエイティブだしね!
学校の勉強もあるだろうし、大変ですよね。でも若い時期の苦労は必ず報われます。がんばってください。
話はまったく変わりますが、クリさんのママまだ50歳ですか???
う_んジェネレーションギャップだわ。
家の旦那の姉が年が10年離れているとはいえ、50歳ですから・・。
翻訳、私も経験ありますけど副業にはもってこいですよね。場所も問わないし、そういう部分では気楽だけどやっぱり時間はかかるし、締め切りの責任とかは思いですね。
でもやっぱり肉体業とか会社でのアルバイトとかでも苦労はどこにでもあるものだし、自分にとってかなり+になるお仕事ですね。
これからも副業で稼いで学業頑張って下さいね!
ううう〜、翻訳の仕事羨ましいです。やっぱり時間や場所に拘束されないというのは、もの凄いメリットですよね。時間ができたら翻訳/通訳の講座に通おうかなあとも思ってますけど、なにせインスブルックじゃ少ない仕事の奪い合いでしょうなあ〜 学業との両立がんばってくださいね!
minakoさんへ
お久しぶりです♪
翻訳は、子育てとの両立も出来ますよね。
そう、クリの母に加え父もまだ若いんですよ。クリは彼らが学生時代の子供ですので。私も最初は彼らの若さにビックリしました。
busukeさんへ
貧乏学生は副業が必須なのです・・・。
翻訳業はでもやっぱminakoさんも書いていましたがクリエイティブなことなのででやりがいあります。
両立がんばりまーす。
wakakoさんへ
いい翻訳の仕事が見つかるといいですね。私的には、どこかにちゃんと勤務するのもいいなと思っちゃいますが。
ドイツの翻訳事務所はどうですか?面接に行くのが遠いですかね・・・。
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