Mittwoch, Februar 22, 2006

FUの罠

FU(エフ・ウー)とは、私の所属するベルリン自由大学のことですが、これがまたやってくれました。
これまで色々と組織的なカオスで私を苦しめてくれたけれど、ここまで来てまたか、みたいな。は~~。

さて、今回はというと、3月の終わりまでにある書類を学籍登録課に提出しないと、大学から除籍すると一方的に通達が。
その書類とは、学部での博士課程登録証明書。
博士課程の学生は、学籍登録課での登録と、学部の方での登録が必要なのだけれど、学部の方の登録は卒業の一年前までにすれば良いことになっていた。
少なくとも今期の途中までは。

と言うのも、今期の最初、卒業間際になって色々問題が出てこないようにと思い、今のうちから博士課程の規則を確認しに学籍登録課へわざわざ行ってきて、来期までに学部の方の登録をすればよいと言われていた。

ところが!先週、今学期も後一週間で終わるよ、という時になって、学部の方の登録証明書を提出しろとの連絡が。
なにーーーっっっ!?

早速、学籍登録課に再度出向き、今期の最初には来期に提出すればいいと言われていたんですが!と抗議すると、あーでも制度が変わったのよぉ、3月の終わりまでに提出しないと、除籍になります。
って、まってくれよ~~。制度が変わったからって、なんでいきなり、そんなん有りか!?

それも、よりによってこういうことを日本行きのチケットを取った次の日に知らされるし・・・na, toll....
その上、そういえば学部登録って大学休み期間は手続きやってもらえないし、証明書がもらえるまで一ヶ月はかかるんじゃなかったっけ??

私が、2週間以内には日本に飛ぶこと、帰ってくるのは新学期の始めであること、学部登録は大学休み期間はできないことを全て説明すると、学籍課のおばちゃんは、ああ、登録は休みはできないんだったわねぇと今思い出したかのように装い、あーーでもあなたの場合は特別だから、学部の方と話しあって、休み中に登録手続きやってもらえるように頼んでみたらどう?
って、君ーーー!!!そんな、大学の都合で制度勝手に変えといて、アフターケアは全く無しかよぉーー。人ごとだと思って、なんで、そういう時だけ学生任せなわけ!?
それに話しあって休み中に手続きしてもらえたとしても、日本にいるって言ってんじゃん・・・。

3月末までは無理です。と言うと、除籍されても一ヶ月以内なら取り消しできるから、なんとかなるわよ。っておばちゃんしゃあしゃあと言ってのける。ホントかよぉ~~。
でも、一ヶ月以内ってことは、一ヶ月越えたら取り消しきかないってこと??

とりあえず、学部の方と話し合わなきゃどうしようもないと言うことで、その場を後にしようとすると、あーーあなた、次学期の登録届け出期間(次学期の学費を払う期間、普通学期末。)までに書類が提出できないから、不履行手数料20ユーロはらって下さいね。って、だめ押し・・・。
学期終わりに無理な要求してきて、その上金も取るつもりか!!

と、そんなこんなで、実は、先週から今週にかけてベルリナーレに行ってただけではなく、大学でもかけずり回ってました。
登録に必要な博論の章立てと簡単な内容説明を書き、教授をスーダンに飛び立つ前にギリギリ捕まえて必要なサインをしてもらい、履歴書、申込用紙全て書き込んだ。
あとは、登録先のうちの学部の試験課の人と話し合うのみ!と思っていたら、今週は卒業式の準備で閉まってる!!

もう、日本出発は3日後なのに・・・。
はぁ、登録書類を休み中の手続き申請の手紙とともに試験課に送るしかない・・・。きっと、私とおなじ状況下にある学生が他にもいるはず。(残念ながらうちの教授の下には私と一緒に始めた学生が他にいないのでいませんが・・・。)そして、その人が試験課と話し合って、休み中も手続きできるようになってるはずだ・・・と、わずかな希望を胸に、とりあえず、日曜に日本へ発ちます。

はーー。2ヶ月も日本に滞在するのに、未だになんの用意もできずじまい。
出発前の後3日は、かなりバタバタすることになるので、次の更新はきっと日本に着いてからになりそうです。
果たして、除籍から免れられるのか・・・乞うご期待・・・。
最近の日本事情もお届けしますね。

Sonntag, Februar 19, 2006

ベルリナーレ報告☆

あっという間に日々は過ぎ、今日でベルリナーレ閉幕です。
昨日は授賞式があり、気になるベルリナーレ最高賞・金熊賞はJasmila Zbanic監督のボスニア映画『Grbavicaグルバヴィッツア』に贈られた。
この映画で彼女は、ボスニア戦争中に兵士に性的暴行を受けたイスラム教徒の女性が自分の過去に口をつぐみ、レイプの結果産まれた子供にも真実を言わずに生きてこなければならなかった苦境を描いた。
この映画の背景についての詳細はここでは書かないけれど、旧日本軍の慰安婦問題でも分かるように、戦時中の性的犯罪は、暴行を受けた被害者(多くは女性達)の心身的な傷の深さと、性的暴行を受けた女性が声をあげられないという社会的背景もあいまって、なかなか表面化せずにある。今は戦時中の性的犯罪は戦争犯罪として取り上げられるようになったけれど、被害者女性達の勇気ある訴えなしには、加害者を裁く事も難しい。
重いけれど向き合って行かねばならないテーマ。一度是非観てみたい。

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今年から(?)学生割引がベルリナーレでも導入されていて、なんと半額の3.5ユーロ(最終日は3ユーロ)で映画が見られた。早速ここぞとばかりに、時間を見つけてはベルリナーレ通い。結果的に今回のベルリナーレでは3本の日本映画を見た。

SABU監督の『失踪』、ヤン・ヨンヒ監督の『Dear Pyongyang』そして船橋淳監督の『Big River』。
この中で特に良かったのは在日朝鮮人のヤン・ヨンヒ監督の作品。
北朝鮮の共産主義を信望し、一生を北朝鮮に捧げてきた在日朝鮮人の父と、朝鮮人の2世として自由な日本で生まれ育ち、父と基本的な価値観の違いを感じざる得ない娘、ヤン・ヨンヒ監督自身のドキュメンタリー映画。父と娘の価値観の違いを超えた愛情に感動。
この映画でもハンカチを持っていなかった私は、友達からもらったティッシュに助けられ、なんとかもった。
なかなか見ることのできない、北朝鮮・首都ピョンヤンに暮らす人々の日常の映像も写されていた。
北朝鮮と言えば、子供達が餓死寸前だとか、道端に死体が転がっているとか言う報道に驚かされていたが、共産主義とはいえ貧富の差があるようで、青年期に父親から北朝鮮に送られた監督の3人のお兄さん達は、北朝鮮では中の上あたりの階級にあり、うちにはピアノがあったりして、「貧しい暮らし」というような印象は受けなかった。
ただ、北朝鮮の様子をカメラに納め、公開するというのは、かなり慎重にすべき事で、監督はこの映画を公開するにあたって、お兄さん達に何らかの不利な事態が生じないように、多くの北朝鮮映像はカットしたという。
日本で見えない存在となっている、在日朝鮮人の人々について考えさせられる映画。

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ベルリナーレの醍醐味は、なんと言っても、映画の後、監督や俳優と映画を巡ってディスカッションする時間がもうけられること。

ただ、ある監督は、ドイツ人のちょっと哲学めいた質問に、しどろもどろ。
そこですごいのは、通訳の人!瞬時によく分からない日本語をパーフェクトな英語に直す。英語を聞いて、ああ、監督はそんなこと言ってたのか、みたいな。まぁ、通訳の人の解釈ではありますが。
さすが、プロだな~~と感動してしまった。

Montag, Februar 13, 2006

映画 『The Constant Gardener』(邦題・ナイロビの蜂)


見た後で良い映画を見たなぁ~という余韻に浸ってなかなか映画館から出られないタイプの映画。
監督はフェルナンド・メイレレス。彼の前作は世界的にヒットした、『Cidade de Deus - City of God』。60年代後半のリオのスラム街‘神の街’の抗争と生活を生々と描いた映画です。(ちなみに彼のTVシリーズ『Cidade dos Homens - City of Men』もお勧め。少なくともドイツではDVD出てます。)

新作『The Constant Gardener』は、原作ジョン・ル・カレの『ナイロビの蜂』(集英社文庫)原題「The Constant Gardener」が映画化されたものです。
あらすじは、庭いじりが好きで物静かな英国外交官(レイフ・ファインズ)が、駐在地アフリカで救援活動中に不慮の死を遂げた妻テサ(レイチェル・ワイズ)の死の真相を突き止める為に奔走し、妻への、そして妻から自分への愛情を再確認していく、ラブストーリーがベースのアクションスリラー。
主演の二人も、それぞれの役にはまっててすごく良かった。レイチェル・ワイズは、このテサ役で、ゴールデン・グローブ助演女優賞を取り、オスカーにもノミネートされている。

なにげに、この映画には途中、一瞬ベルリンも出てきます。

興味のある方、どうぞハンカチを持って見に行ってください。

ちなみにこの映画はベルリナーレとはなんの関係もありません。

Freitag, Februar 10, 2006

ベルリン国際映画祭★Berlinale

昨日(9日)から開始し10日間にわたり開催するベルリナーレ・国際映画祭は1951年にスタートし、今回で56回目となる。’02年には、宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』がベルリナーレ最高賞の金熊賞を受賞したこともあって、この映画祭の存在を知っている人も多いと思う。
この時期世界中から映画スターがベルリンへ集まるが、今日はジョージ・クルーニが到着したらしく、ベルリナーレの本会場があるポツダム広場は彼を一目見ようという人ですごかったらしい。

今年は、審査の対象となるコンペ部門には、浅野忠信主演で、タイのペンエーグ・ラッタナルアーンが監督したタイ・英・日共同作品『INVISIBLE WAVES』が出品されている。
インディペンデントやアート系の作品が主に紹介されるパノラマ部門には、ベルリナーレではお馴染みのSABU監督の『失踪』、サイコ・スリラー『オーディション』で一躍注目を浴びた三池崇史監督の『46億年の恋』などが日本作品として出品されている。

最新の日本映画をこちらで見られるのってあまり無いことなので、時間を見つけて是非見に行きたいと思ってます♪

さて、今年はどの作品に金熊賞が輝くのか・・・。

Samstag, Februar 04, 2006

のらりくらり・パート2

先週は、予想もしない人から電話があった。日本の大学時代の恩師。激びっくり。もう卒業以来直接話していなかったし、メールのやりとりも、ここ2年くらい途絶えていたから。
内容は、ゼミの文集に投稿して欲しいとのこと。今回のゼミ文集は、すでに退職された先生がもつゼミの最後の文集となる。
もちろん、投稿引き受けました。恩師直々のお電話で、まさか、断れませーーん。それどころか、光栄なことだなーと感激です・・・。と言うことで、久々にかしこまった文章を日本語で書いています。
(それにしても、先生どこで家のナンバー手に入れたんだろ・・・。)

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さて、この春は日本に帰ることにした。予定では3月のはじめから4月の終わりまで。約2ヶ月。ドイツに来てからこんな長い期間日本に帰るのは初めて。2ヶ月もいたら日本がまた日常になるのかなぁ。
今回の長期(?)日本滞在名目は、自分の博論調査と、4月にある友人二組の結婚式に参加する為。
クリは4月に日本へ来る予定。
ということで、ここのところほぼ凍結状態だった日本語講座がまた再開した。(これが日本で、役に立つかどうかは別として。)しかも、今回は集中講座。週一回とは言わず、毎日少なくとも30分は日本語レッスン。本人のやる気があるうちに頑張らねば。
ワタクシ、「クリお付きの通訳業おさらば計画」まだあきらめておりません。(笑)

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なんだかんだ言って毎年2月は、だれる月。
冬のモノクロ風景にも飽きてきて、この寒さも、もーーわかったから、いーよーという感じで、うとましい。何だか力が出ません。
2月をどう乗りきるか、これは、けっこう私にとって深刻かも。
2月が他のどの月よりも短いのは、だから、不幸中の幸い。

は~だれる気持ちに渇を入れるには、やっぱりスポーツかしらん。
今年の抱負、「スポーツに生きる」は、一ヶ月も経たないうちに打ち砕かれつつある。毎日30分筋トレが、今や毎日3分(くらい?)筋トレに・・・。いやはや、情けない。
ここのところで気持ちをまた引き締めてがんばろーー。


(ちなみに、のらりくらり・ぱーと1は、こちら